お金じゃない価値ってなんだろう? ─「来年はバイトしに来てよ!」から生じた疑問─(野路美緑)

remember117, remember117_30年

2025年1月の最終週から2月にかけて、私は神戸ルミナリエにボランティアとして参加しました。神戸ルミナリエには、様々な目的を持った人が集まります。お客さんとして綺麗なイルミネーションを見ることを楽しみにして来た人、フードワゴンで食べ物や飲み物を売っている店員さん、交通整備をする警備員さん、そして私のようなボランティアなど、本当にたくさんの方がルミナリエに関わっています。阪神・淡路大震災から30年、ルミナリエが継続して開催できているのは、このような人たちのおかげだと思います。

日本に住んでいる以上、地震はいつ起こってもおかしくありません。地震が起こる時はいつなのか、どこでなのか分からない。また、起きてしまったら今までの生活は一変してしまいます。私はそのような地震についてもっと知っておきたい、対策しておきたいという気持ちがあり、阪神・淡路大震災だけではなく、他の防災関連の知識を得るチャンスがあれば積極的に得ようと思っています。

また、私には目の前にいる人を笑顔にしていって、社会全体をより良くしたいという夢があります。一人ひとりの行動・言動には社会を変えていく力があると信じています。だから、大学で案内が届いた時に、ルミナリエのボランティアをやってみようと思い申し込みました。

そのルミナリエの場で繋がった縁が今、この記事を書いている理由です。大学生である私は、募金のボランティアをするために。職員さんは、私たち大学生と一緒に募金をするサポートのために。郵便局の方々は、神戸ルミナリエ30周年の記念切手を売るために。立場は違えど同じ場所に集ったことで多少の情が湧いてきて、他愛のない話をして寒い夜を乗り切ったことをよく覚えています。

ルミナリエの会場はとても綺麗で、来場者の方々もみんな笑顔でとても楽しそうでした。募金箱を持って立っていると、おじいちゃんおばあちゃんが話しかけてくれました。「昔からルミナリエに参加しているけど、今年もまたできて良かったね!」とか、「寒い中頑張ってくれてありがとう!」というお声を頂いて私はまた頑張ろうと思えました。私にとって、ボランティア活動は人とのつながりを感じられてやりがいのある活動です。

だけど、ルミナリエに関わっているのはボランティアだけではありません。私たちが募金活動を行なっている近くでは郵便局の方が30周年記念切手を売っていました。たくさんの人で賑わっている中、大きな声を出して頑張って売っている姿を見ると、仲間意識が湧いてきて、私も切手を買いに行こうと思って行ってみました。そこには面白いおっちゃんがいて、初対面だったけどすぐに仲良くなれました。切手を買った後に、「来年はバイトしにきてよ!」と誘われて、そこで私はふと疑問に思いました。


(アルバイトとボランティアの違いって一体なんだろう??)


アルバイトとボランティア、どちらの活動もルミナリエを開催するには欠かせないものです。それなら、その違いって何なんだろう?私はこの疑問について考え、ルミナリエで私たちの募金活動のサポートをしてくださった県庁職員の藤本さんと話し合ってみることにしました。

アルバイトとボランティアの違いって、これかも?

まずは、私の中で改めて「アルバイトとボランティアの違い」について考えてみました。

・目的の違いは?
 →アルバイトは「自分の生活や収入のため」に行うことが多く、ボランティアは「社会や他者のため」に行うことが多い

・報酬の有無以上に、動機の方向が違うのでは?
→アルバイトは必要だからやるという義務的要素が強く、ボランティアはやりたいからやるという自発性が強い

・責任の重さの種類が違うのでは?
→アルバイトは契約上の責任が明確(時間・成果・態度など)。ボランティアは「社会的・道徳的責任」に近い

・感謝のされ方が違うのでは?
→アルバイトは「対価」がある分、感謝の言葉が省略されがち。ボランティアは「ありがとう」の言葉を直接的に多くもらえる

アルバイトで働くとお金がもらえますが、ボランティアは報酬が出ないことも多いです。それなら、お金が出なくてもボランティアを「やりたい」と思う理由って何だろう?ということも考えてみました。

・人と繋がれる喜びがあるから
・自己肯定感・達成感を得られるから
・学びや成長があるから
・共感・共通目的の共有があるから

→阪神・淡路大震災の記憶、神戸を思う気持ち、という背景が共通している


>> 続編「お金じゃない価値ってなんだろう? ─バイトとボランティアを比べてみて気づいたこと─」