高校生による阪神・淡路大震災の教訓の集積と継承

防災学

事業名

高校生による阪神・淡路大震災の教訓の集積と継承

グループ名

神戸弘陵学園高等学校生徒会 地域探検隊

事業概要

昨今の災害において、過去の事例と同じようなトラブルが発生している。そうしたトラブルに対して、先人はどのような対応をしたのか、その情報を得るために、阪神・淡路大震災に関連した資料を収集することが本事業の目的の1つである。
ここで収集する資料は以下のようなものを想定している。
 あ.避難所運営にあたった運営者が書いた「避難所日誌」等の避難所関係資料
 い.ボランティアが情報発信のために作成した「避難所ニュース」
 う.避難所となった学校の児童・生徒がつくった「避難所だより」等の学校資料
 え.学校関係者がつくった「避難所日誌」等の避難所関係資料
 お.震災当時の新聞
 か.阪神・淡路大震災や東日本大震災の関連書籍
 き.震災関連の映像資料
 く.その他、必要に応じて資料を集積していく
どれだけ資料収集が可能か不明だが、集積した資料にアプローチし、災害時の教訓と向き合うことで、問題の解決策を考えたり、様々な事象への多様な価値観・思考を形成する「考える防災」として、生徒の主体的な活動を構築していき、活動や学びを通して、生徒たちが災害の教訓にふれ、理解してもらいたいと考えている。
資料の集積と分析したデータを参考にしながら、テーマや要素を抽出したいと考えている。将来的には、集積したデータを整理し、生徒の「学び」を地域に還元することで、地域連携を促進するとともに、教育を通じて災害時の教訓を後世に引き継ぐことに寄与したいと考えている。

このプロジェクトへの思い

私がこの活動に参加した理由は、阪神・淡路大震災と東日本大震災を合わせたような、とてつもなく規模が大きい南海トラフ地震が、今後30年以内に80%以上の確率で起こるとされているからです。南海トラフ地震では、約32万人の人々が犠牲となり、約950万人の人々が避難所生活を余儀なくされると予想されています。
今年度、生徒会で防災について調べることになったとき、何をするんだろう?と思いました。実際に担当の先生に、2016年の熊本地震の被災地の様子を伝えた新聞を見せてもらったとき、ペット問題や妊婦や乳幼児の問題、災害弱者の問題など多くの問題があることを知りました。このとき、地震や防災について何もしらないことに気が付くとともに、昔はどのように対応したのか?と疑問に思いました。先生に聞いてみると、阪神・淡路大震災や東日本大震災の時の教訓が活かされていないものもあると説明を受けました。特に、熊本地震の新聞にもあった避難所でのペット問題は、避難所にペットを受け入れるか受け入れないか。受け入れるとしたらペットアレルギー等はどうするか?受け入れないとしたら福祉犬は?などと、とても難しい問題です。
こうした災害におけるトラブルや問題は、私たちもこのような学ぶ機会がなければ全く知りませんでした。ですので、私たちの活動が少しでも将来の役に立ったり、私たちのような若い世代が教訓として継承できるような取り組みにしてきたいと思っています。