1人100円募金 (原 郁海)
12月12日ルミナリエの募金ボランティアに参加した。
白いベンチコートを羽織り、サンタ帽を被り、募金箱を首から下げ、拡声器も使わず、大きな声で何回も繰り返す。
「来年もルミナリエの美しい光を灯し続けられるように、募金のご協力お願いします」と。
この日のルミナリエは沢山の人で溢れていた。友達と、恋人と、家族と来る方、海外の方。
募金に協力して頂いたその上、「寒いのにお疲れ様です」と声をかけてくださる優しい方。
「来年もやっていかなあかんからな」と、千円札を募金する方。
見向きもせず素通りする方。
私がボランティアに参加したのは、単にルミナリエを見たいという気持ちが強かったからである。十何年ぶりのルミナリエは点灯の瞬間も消灯の瞬間にも立ち会えた。
キラキラ光る無数の電飾、キラキラと目を輝かせている人々。
「神戸ルミナリエ」は、阪神・淡路大震災犠牲者への鎮魂の意を込めると共に、都市の復興・再生への夢と希望を託して、大震災の起こった平成7年の12月に初めて開催しました。以来、震災の記憶を後世に語り継ぐとともに神戸の希望を象徴する行事
ルミナリエ公式サイトから引用
このことを知って、ルミナリエを見る人は何人いただろうか。
『1人100円募金』
10日間の来場者は計約346万9千人で、今年は約4744万円の募金が集まった。約1人13.67円。
いつまでルミナリエが継続できるだろうか。
その日、私は100円を募金し、ボランティアを終えた。
▶︎前回の記事 まきえちゃんと私 (原郁海)