避難先で非難されるマスメディア(直田佑麻)
災害関連の授業が多い大学
私は兵庫県の大学に通っているしがない大学三年生だ。私の通っている大学は災害関連の授業が多い。なぜだ?とおもったら副学長が阪神・淡路大震災の時の知事公室次長で、教員が復興本部で働いた経験がある人がいる。災害について強い教授が結構いる。大学の中で防災士という資格をとれるのも他の大学に比べたら珍しい。なので、防災士の資格は取得している。私は災害関係の授業が楽単だと思い、たいして関心がないけど履修はした。ちなみに災害関連の成績は全て素点90点というちょっとした自慢だったりする(笑)。授業をうけてもそんなに関心はもつことがなかった。しかし、この夏に「災害・犯罪報道論」という授業を履修した。これも楽そうだったから授業をとったのだが…。災害時におけるマスメディアの対応に関心を抱いた。メディアの役割ってなんだ??と疑問を抱いた。学んだことでいうと“災害が発生し、又は発生するおそれがある場合にはその発生を予防し、又はその被害を軽減するために役立つ放送をするようにしなければならない”と教わった。被災された方にメディアは役にたったことがどれぐらいあるのかと思った。
メディアスクラムほど迷惑なものがない
災害などおきるとメディアがたくさん押しかけてくる。報道することにより救済する手段が増える一方、被災者は報道関係者を邪魔、迷惑だと思う人がいたのでは??メディアに対していい気持ちでいなかった人も被災者の中にはいるだろう。むしろメディアのおかげで助かったことがあるエピソードを知りたい。安否確認するためとはいえ、個人情報がオンエアし、生活情報が繰り返し報道されていたのも事実である。挙句の果てに同意を得ていない死者の実名報道をする。人権を無視しているのではないかと思う報道がある。被災者の気持ちを尊重せずに強引なインタビューをしたり、避難生活に辟易しているのに大人数の報道陣がかけつけて迷惑でしかなかったという人もいるだろう。報道することにより支援者が増えるのはいいがメディアがおしかけるたびに被災者が嫌な思いをする。このジレンマをどう解消していけばいいのか被災者の意見を聞きたい。
行き過ぎ!? マスメディア
被災地に訪れるときマスメディアはどういったことに気をつけているのだろう。自分が迷惑な行動、非常識なことをしていたなどの自覚をもっていた人はいるのか疑問だ。被災者が迷惑と感じているなと少しでも思った報道陣はいるのか。そして、災害でパニックになっている人たちを写真や動画におさめてメディアに出したとき本当に同意を得てから報道したのであろうか?報道の自由の解釈をマスメディアからききたい。人権を無視してまでの報道の自由はあるのか…
(文:直田 佑麻)