ほんとだ!!の女子高生 ほんとに?の女子大生(中村梨花)

remember117

ほんとだ!が口癖の女子高生だったわたし。
ほんとに?が口癖の女子大生になったわたし。

私は海の近くに住み、家の裏はみかん畑。という自然に囲まれたとこで暮らしていた。
前震直後に普通じゃない。と鈍感な私でも分かるぐらい異常な揺れが続いた。津波が来るからと、避難指示があった。そこで、両親と祖母、弟と制服のまま裏山に走った。4月中旬と言っても夜中の山は寒く、朝日が出るまで何も無いことを祈りながら起き続けていた。地べたに座っているから、地鳴りのような揺れが分かった。携帯はみんな持っていたが、徐々に充電も減り、SNSを見る余裕がなくなった。
これが前震の日のことである。

ライオンが檻から飛び出したという画像付きのツイート。普段ならあるわけない。そう思いスクロールするようなくだらないツイートだ。しかし、これを私が見たのは、本震直後に避難し、落ち着いてきた午前3時頃だった。このツイートは前震が起きて25分後に行われていた。
前震後の15日の朝1度家に戻り倒れた本棚や食器を片付けた。水も使えない。火も使えない。電気もない。だから情報を得る方法がほんとに少なかった。そしてもうあんな大きいのはないだろうと油断し、夜になると、それぞれの部屋で寝ていた。そんな時に前震を超える大きな本震が来たのだ。前日の芯から冷える寒さと充電のことを考え、車で避難することにした。家族5人で2台に別れて乗った。
足はじんじんするし、常に小さな揺れで酔って吐き気はする。1日だけでも車中泊は不快感との闘いだった。充電に余裕があったことと、なにかして不快感を忘れようとスマホを触っていた。TwitterやGoogleで、熊本 スペース 地震 と調べてみた。そう、その時見たのが、ライオンのツイートである。他にもイオンが燃えている。

など、写真付きのツイートや、ニュースが流れてきた。
当たり前のように信じた。いつも行っていた所がこんなになって、、と
悲しくもなった。

これが本震の日のことである。

まさかこれがデマであると思わなかった。

いや誰が思うだろう???

しかし、熊本地震に関する色んな噂が日が経ち、3日もすれば嘘だと分かった。情報に裏切られた。

ライオンの写真は神奈川県の男の人が、南アフリカで撮影された写真をネットから得たものだった。火事の写真は同じ場所で以前行われた花火大会で撮影されたもので、火事に見えるというだけで、広まった。これが本来の情報であった。

「画像付きの情報であれば信じませんか??」

高校生の頃からTwitterやインスタで画像付きの情報は得ていた。リアルをそのまま素直に信じた。疑うことのない、今思えば、真っ直ぐな子だったなと私自身感じる、、。

「デマ情報はSNSが発達したからこそ起きたのか。

それともSNSがなくとも起きていたのか。」

2016年に起こった熊本地震。そしてデマ情報。

1995年に起こった阪神淡路大震災。同じような情報操作は起きていたのか。

情報に躍らされた私は、震災と情報の関係について知り、

素直な心を取られた悔しさを晴らしたい。